高齢者の増加に伴って、生活援助のニーズは急速に拡大しています。
そうした中で、食事や入浴、排泄などの介助は不要でも、家事全般は自分で行えないという高齢者は少なくありません。
高齢化に伴って身体が弱くなっていけば、今までできたことが少しずつできなくなっていきます。
調理や洗濯、家事をするのに時間がかかりすぎる、体力を著しく消耗する、といった状態は高齢者にはきついでしょう。
家事の負担が増えれば増えるほど、肉体は疲れますし精神的な余裕もなくなります。
人生100年時代が迫りつつある状況で、今後はますます生活援助のニーズが高まると言われています。
それに比例して介護業界の需要は向上し、仕事の選択肢が増えると考えられているのです。
高齢者一人ひとりによって求めるサービスは異なり、これは言い換えれば介護スタッフの働き方が多様化することを意味します。
介護業界がさらに売り手市場になれば、給与や福利厚生の待遇改善が期待できるでしょう。
生活援助の利用者が増えるとサービスが多様化し、介護業界での競争が激化すると考える人もいますが、この可能性は低いと言われています。
生活援助は介護保険制度のもとに導入されており、日常生活を営むうえで必要な援助と定められているからです。
例えば、掃除であれば簡単な清掃に留まり、換気扇やエアコンの分解清掃、雑草除去などは含まれません。
ただし国により制度が改正された場合は、自治体によってサービス内容が変わっていく可能性があると予測されています。